恵泉女学園大学

別れと出会い その3

2008年03月24日

「個性を尊重する恵泉~別れと出会い~」

3月13日は恵泉女学園大学の卒業式の日です。この日、約400人の学生が4年間の大学生活を無事終了し、卒業していきました。

静寂の中で卒業生の一人一人の名前が呼ばれていきます。そして、壇上に立った学生一人一人に卒業証書が手渡されます。私の心にもっとも感慨がこみ上げてくるのがこの瞬間です。一人一人の学生との思い出で胸がいっぱいになります。

私と一緒にアメリカのニューヨークに行き、体験学習を行ったSさん。これがきっかけとなって発奮し、卒業式前の春休みになっても毎日のように図書館で英語の勉強をしていましたね。JALの客室乗務員に決まったAさん。卒論をがんばって仕上げたのに、口頭試問で緊張してうまく答えることができず、つい見せた涙。強気の君が涙を流すときは、いつも悔し涙でしたね。

恵泉はこじんまりした大学なので、先生と学生の距離が近く、一人一人の学生の個性を尊重したきめ細かい教育が行われるのが強みですが、卒業式で学生の名前が呼ばれるときばかりは、一人一人の学生に向き合って教育ができただろうかと厳粛な気持ちにさせられます。

この4月に入学してくる新入生一人一人と、どんな出会いがあるのか、とても待ち遠く思っています。

国際社会学科 講師 漆畑智靖 
担当科目;国際政治学、アメリカ政治など。

写真:卒業式を終えて