梅雨 その3
2008年06月16日
「梅雨に咲く ~アジサイ~」梅雨の花と聞いて、皆さんがまず最初に思い浮かべるのは、やはりアジサイではないでしょうか。雨にあたると多くの花は花弁が痛んでしまいますが、アジサイの花弁は痛むことなく、梅雨の間ずっと、私たちを楽しませてくれます。
アジサイにはとても多くの品種があり、日本はもちろんのこと、世界中の人々に愛されていますが、それは、江戸時代、シーボルトが日本のアジサイをヨーロッパに紹介したことが契機となって、ヨーロッパで品種改良が熱心に行われたからなのです。シーボルトもアジサイをとても気に入っていたのでしょう、彼の著書「フローラ・ヤポニカ」の中で、大輪のアジサイのことを、彼の日本人の奥さんであった「おたき」の名前をとって、「オタクサ」という名前で紹介しています。私も梅雨は好きではありませんが、この時期に咲くアジサイ、中でも北米原産のカシワバアジサイは大好きな植物の一つです。我が家ではこの時期、何十もの花房が一斉に開花し、小さな庭を少しだけゴージャスに見せてくれています。
人間環境学科 准教授 樋口幸男
担当科目:園芸概論、人と植物の関係学他