恵泉女学園大学

2008年10月27日

芸術の秋 その3

2008年10月27日

「カリヨンを聴こう!」

木の葉が色とりどりに彩られ、キャンパスは日に日に秋色につつまれてきました。澄みわたる秋空の日には、自然に外出したくなりますね。芸術の秋、皆さんはどのような芸術に出会っていますか?

私が初めて行った海外はオランダでしたが、そこで素敵なコンサートに出会いました。ヨーロッパでは、一般家庭に時計が普及するようになる19世紀までは、教会の鐘楼から鳴り渡る鐘の音が時を告げるものでした。大きな鐘をスウィングさせて鳴らす方法が一般的でしたが、16世紀頃よりオランダやベルギーでは、2オクターヴ以上の鐘がワイヤーで演奏台に繋がれ、カリヨネアと呼ばれる演奏者によって曲を奏でるカリヨンが発達しました。

カリヨンの演奏台には足鍵盤もあり、一見パイプオルガンの演奏台のようにも見えますが、手鍵盤は拳でたたきます。カリヨン学校を卒業したカリヨネアによって、様々な音楽が演奏されますが、高くそびえる鐘楼から街中に奏でられるカリヨンの音を、教会の周りのテラスカフェで、お茶を飲みながらゆったりと聴くのがオランダのカリヨンコンサート。

私たちのキャンパスに5月に設置されたカリヨンには演奏台はなく、電動式自動演奏されるものですが、一日4回その音が可憐に奏でられています。

11月8・9日の多摩フェスティバルではカリヨンコンサートも行われますので、お気に入りの場所を見つけて、ゆったりとカリヨンの音に耳を傾けてみませんか。


キリスト教センター 専任講師(キリスト教音楽主任) 関本恵美子