恵泉女学園大学

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学生生活

「ケータイ川柳」コンテスト

5・7・5の短い言葉の中に笑いや涙、ユーモアやウィットを凝縮させて作る「川柳」。 2009年は「こんなの、ありえなーい」のお題で投稿を募集しました。 投稿作品の中から優秀作を選び、恵泉女学園大学スプリング・フェスティバルの公開審査コンテストで発表。最優秀作には2万円相当のギフト券をプレゼントしました。

総評

「ケータイ川柳コンテスト」を終えて

今年の「ケータイ川柳コンテスト」には、1200句を越える多数の川柳作品のご応募をありがとうございました。恵泉スプリング・フェスティバルの2日目の31日に、G201教室にて、ゲスト審査員の小林恭二先生、平田俊子先生、そして学内審査員の秋元美晴先生、篠崎美生子先生にお集まりいただき、女子高生の部と一般の部の最優秀賞と、審査員特別賞、それに佳作10作の発表と、選考理由の報告などを行いました。
今年のテーマは「こんなのありえなーい」。審査員の方がご自身が選出された優秀作を順に5句ずつ紹介し、その中から特別賞を決めていきます。そして受賞理由の説明が続きます。この5句に絞るのが大変難しかったく、どの先生も異口同音に口にされていました。また1句を選出する背景には色んなストーリーの読み込みがあるようで、選出のウラ話も興味深いものです。テーマにかなった作はもちろんですが、「ありえない」ではなく「おおいにありうる」という、いかにも川柳らしい、ツボにはまった作もたくさん選出されました。小説や詩の賞の選者として経験の豊富なゲスト審査員のお二人が、盛んに「川柳の選はこんなに面白いものか」と感嘆された、というのも嬉しいことです。
さて、大激論の末に決定したという最優秀賞が発表されます。女子高生部門は、「柚葵」さんの「虹がでて重要なとこ聞き逃す」。一般部門は、「みお」さんの「不況なの?好景気なんて知らないよ」。虹の美しさに打たれてぼーっとして失敗した、という女子高生の作を、毒と笑いをテーマにして詩を書いてこられた平田先生が強く推された、というのが、それこそ「ありえなーい」という印象ですが(笑)、平田先生仰るには、現代の川柳にはこういったピュアな作があっていい、というお考えからとのこと。また、一般部門の最優秀作は現役の大学生の作。なるほど今の若者の偽らざる実感でしょう。川柳特有の社会批評の精神も生きています。
佳作の10句にもそれぞれ力作が選出されました。おめでとうございます。そんな次第で、選考の場もおおいに盛り上がりました。恵泉スプリング・フェスティバルの「ケータイ川柳コンテスト」、今年で二回目ですが、すっかり定番企画としておなじみになったのでは。これに触れて、川柳の面白さや言葉を使って表現することの醍醐味を味わって頂ければ幸いです。

人文学部 日本語日本文化学科 林 浩平

結果発表

  社会人部 女子高校生部門
最優秀賞 不況なの? 好景気なんて 知らないし
(みお さん)
虹がでて重要なとこ聞き逃す
(柚葵 さん)  
審査委員賞  小林恭二賞 絵文字打つ 絵文字と同じ 顔をして
(不器用パパ さん)
 
篠崎美生子賞 朝青龍 内舘牧子と 再婚し
(ジョーカー さん)
 
秋元美晴賞 増えすぎた 邪魔な諭吉で 鼻をかむ
(世界の波平 さん)
 
平田俊子賞   本当を言っても嘘と言う会話
(舟山 美緒 さん)
佳作 交番に僕とそっくりモンタージュ
(沢田 正司 さん)
眉検査 髪を切り貼り 逃れたよ
(薛沙 耶伽 さん)
メイクした 今カノ前カノ 同じ顔
(常盤 正太 さん)
見つけたの 副校長の mixiを
(ぐりん さん)
麻生丸 最新鋭の 蟹工船
(ちょいエコおやじ さん)
着ボイス 父の名を呼ぶ 峰不二子
(榊原 千里 さん)
パスワード 夫は姑(はは)の 誕生日
(ちゃんこ さん)
 
並んでた 行列の先 別の店
(トミスター さん)
 
マスコミは 騒ぐな騒ぐなと 大騒ぎ
(カメラおじさん さん)