恵泉ディクショナリー

ODA国際社会学科

[おーでぃーえい]  Official Development Assistance

ODAとは

ODAとは、Official Development Assistanceの略で、政府開発援助あるいは公的開発援助、途上国援助とも訳され、先進国から開発途上の国々の開発を支援するために財やサービスを供与する国際協力の一つの行為である。パリにあるOECD(経済協力開発機構)の一部門のDAC(開発援助委員会)による定義では、先進国の政府または政府機関によって供与されるものであること、途上国の経済開発を通じて社会福祉の向上に寄与するものであること、有償資金協力にあっては譲許性の高い条件であることという三つの要件が満たされることとされている。ODAには、先進国から途上諸国に直接供与される二国間援助と国際機関や国際金融機関に出資または拠出される多国間援助の形態があり、二国間援助には、贈与としての無償資金協力と技術協力、貸付である有償資金協力に分けられる。

恵泉では、ODAの定義や区分、歴史的な背景といった一般概念のみならず、なぜODAが必要とされるのかという経済学の視点、誰が何のために必要としているのかといった開発論の視点、さらにはODAや国際協力によって発生する社会的な問題の原因や背景などの解説を通じて、途上諸国の経済的・社会的な弱者の社会福祉の向上のための方策を考え、実行する力をつけるための講義や演習が行われている。

2010年03月23日 筆者: 谷本 寿男  筆者プロフィール(教員紹介)

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