「油断」は禁物
先日あるスナック菓子が東日本では製造を中止するということを知りました。新聞でもネットのニュースでも報じられていたのはそのお菓子が長い間親しまれてきた証拠かもしれません。たしかに私の子供時代もずっとおやつのレギュラーメンバーでしたし。その「思い出」のお菓子が東京では二度と食べられなくなるとは!しかし考えてみるとそのスナック菓子を最後に食べたのはいつのことだったか・・・?油断しているうちにこんなことになってしまったのか・・・。といってもこの場合「油断」しないとはどうすべきだったのかいまひとつ分かりませんが。しかし同じような「油断」(?)がそういえば最近本についてもありました。昨年の真夏、ある小説を店頭買いしました。アメリカではベストセラーで、有名な賞もとっているし、これはテーマ的にも全4巻一気読みしかない、でも一冊ずつ読み終わっては買うという方がイベント感があって楽しいかも。まずは1巻を購入。ところがいざ読み始めると全く進まず。無理に読んでいるとエアコンの効いている部屋でも汗だくになってしまい、ついに読むのをあきらめてしまいました。そして年が明けて、正月の三が日、暇に任せて、置いたままになっていたその本を読み始めると、とても面白くて間もなく読み終わってしまいました。早速2巻目を買うべく昨年と同じ書店に急いでいくと、なんと店頭に1冊も無いのです。丸善の様な大きな書店にもすでになし。結局2巻以降は図書館で借りてなんとか全巻読み終わることができました。始めからネットでなら買えたかもしれません。図書館のありがたさを改めて感じた経験でもありました。でも店頭で手に取って買い、読み終わってもまた手に取ってめくりたい本もあると思います。それが全くなくなってしまったら?本の回転の速い今の書店ではよくあることなのかもしれないとも思います。スナック菓子の様に「幻の味」にはなってしまうことはないかもしれませんが、やはり本も「油断」は禁物なのです。(A)