「各駅停車の旅」
この「カウンターだより」を書く前に昨年の自分の「カウンターだより」にちょっと目を通してみたら「(新しい年への)『扉』の向こうには何が待っているのでしょうか?」と書いて終わっているのを見て、「こんなことが待っていたとは想像もつかなかった」とつい心の中でつぶやいてしまいました。やはり最近の状況では人込みや混んだ電車は避けようという気持ちにはなります。しかしもともと出不精とはいえ、やはり休みになると気分転換に外出したくなることはあります。そこで先日、各駅停車しかとまらない小さい駅に降りてぶらぶらしてみることにしました。訪ねたのは中高生のころ帰宅途中に「道草」をしてよく途中下車した駅です。「道草」の目的はたいてい駅近くの書店でした。最近は各駅停車の電車にはめったにのらないので、この駅に実際に降りたのはひょっとすると、中高生以来ということになるかもしれません。駅周辺がすごくきれいになったと「うわさ」にはきいていたのですが・・・。降りてみたら確かに、駅は店舗がある駅ビルになっていて、駅前には都心にもあるような雑貨屋があったり、こぎれいなチェーン店のカフェが競うように並んでいたり・・・。かつて道草に寄った「本屋さん」はというと跡形もないというか、今や駅周辺のどこ辺りにあったのかもわからず仕舞いでした。同窓会で久々にあったクラスメートが全く昔の面影がなく(きれいになって?)誰だか思い出せない、というような感じ・・ともちょっと違うかもしれませんが・・・。そこが思い出のよみがえる場所なのは、今も変わりないなにかが残っているからこそ、という当たり前のことを改めて認識したのでした。とはいえそれなりに発見があり楽しかったこの「各駅停車の旅」、もう少し続けてみたいとも思っています。(A)