日本の伝統芸能
先日、知り合いの"日本舞踊の発表会"に行ってきました。恥ずかしながらナマで観るのは初めてで、詳しいことも分からず無勉強のまま行きました。プログラムが渡され中を見ると、とっても丁寧に説明書きがあり何とか理解でき、ホッとして周りを見渡すと和装の人が多いことに気づきます。でも日本舞踊の会なのですから...と、すぐに納得。ただ、さり気なく着こなしている姿に好感が持たれたと同時に、自分は着物なんかいつから着てないのかしら~と思ってしまいました。
さて、日本舞踊について少し調べてみると、5つの流派があるようです。各流派の説明は省きますが、この日は藤間流の方々の会でした。基本的には長唄と三味線など(一つの楽器から合奏)で奏でる音楽に合わせて舞う踊りです。男性も女性も出てきます。当日の演目の"長唄「舞妓」"は女性の着物姿が可愛らしく美しいので舞台が明るく華やかでした。最後まで観て思ったことは、出演者の皆さんの日々お稽古を積んで努力をしてきた姿が感じられたことです。
日本の伝統芸能の一つである日本舞踊の世界も家元があり確かなものを伝承していく責任があり、努力や才能以上の重要なものを感じました。
この度の発表会は、私にとって日本舞踊に限らず歌舞伎や能などの伝統芸能にももっと積極的に触れていきたいと思えるきっかけになりました。
最後に、当日一番印象に残り面白かった(分かりやすかった)お話しを。演目は"長唄「浦島」"で内容は誰でも知っている"浦島太郎"です。玉手箱を開けて老人になるのはどの様に?これが私の一番の興味のあるところでした。舞台上に現れる演者の世話人である後見(こうけん)が玉手箱を持って出てきましたが直ぐに下がってしまいました。では一人でどの様に?ワクワクしながらも見逃さずに見ていると、開けてはいけない玉手箱をとうとう開けました。箱の中を覗き込んでいます。顔を上げたその瞬間...なんと突然老人になっていました。
もう想像がつくかもしれませんが~玉手箱の中にはお面が逆さに入っていて、口の部分をくわえるようになっており手を使わずにお面をつけたのです! 初めての私にとっては驚きと感動でした。
まるでからくり人形のような早わざでした。もちろん舞の方も、老人になってからは物悲し気な年老いた感じがよく表現されていて素晴らしかったです。(S)