引っ越し
図書館員はカウンター業務以外に何をしているのか、特に長期休暇中や臨時休館日は一体何をしているのか、よく疑問に思われます。その中の一つをご紹介しましょう。図書館では日々新たな蔵書が加わるのですが、当然ながら建物の大きさは変わりません。収納スペースに余裕のあるお部屋に引っ越した時をイメージしてください。その場所に長く暮らしたらどうなるでしょう?必要なものが増え部屋が狭くなったり、収納スペースが満杯になったりすることはありませんか?そんな時は、不要になったものをリサイクルに出すとか、配置換えをする等、対処することでしょう。図書館も同様です。
当館では、新聞や一部の雑誌に保存期間を設けており、毎年秋に保存期間が経過した雑誌を図書館入口付近で配布しています。それ以外は、書架に隙間のあるところを少しずつずらし、返却図書や新たな蔵書を配架するための空間を作ったり、館内各所のちょっとした隙間を探し回り、パズルのように移動先を検討することもあります。移動を始める前に、請求記号の異なるものが紛れていないか必ず確認し、請求記号順に並べ直しています。普段も返却図書を配架する際、間違った場所の図書を見つけたら元に戻しています。大幅な移動作業は、利用の妨げとなる時期を避けて行います。
この春は、地階入口前にあったエッセイや文学全集が少しずつ奥の書架へ移動しました。空いた場所には「女性学関係史料」が移動してきました。社会科学の一番前、地階右奥の書架にあった図書です。女性学関係史料とはその名の通りですが、全集や雑誌の復刻版を配架しています。復刻版といえば、長年愛される食品等を中身は現在のまま、パッケージだけ昔のものにするというのが身近でしょうか。図書や雑誌・新聞の場合は表紙だけではなくて、中身もちゃんと復刻されています。現在入手できない過去の図書や雑誌を復刻・出版したものです。
話がそれてしまいましたが、授業やレポート課題・卒論で購入してほしい図書がある方、それ以外でも多くの方が必要とされる図書は購入検討しますので、どうぞリクエストしてください。(Y)