恵泉女学園大学

2025年

人違い

2025年04月07日

今年は季節外れの寒さが続いたため、桜が長持ちしましたね。この時期、通勤電車は混雑で扉がなかなか閉まらず遅延しがちで、どれだけ早い時間の電車を目指せばよいのか・・・悩みどころです。
この春から、とある場所へ電車を乗り継いで通い始めたのですが、正真正銘の方向音痴のくせに「迷ってはいませんよ」アピールをしたいので、乗り換えルートや目的地周辺の地図を念入りに確認し、当日に備えました。相当なシミュレーションにより、ほぼ迷わずにたどり着けたのですが、開発で複雑化した駅を経由したため、非常に疲れました。友人によると、もっと楽なルートがあるとのこと。確かにそのルートの方が乗り継ぎ移動時間も短く、方向音痴に優しい・・・でも、やっぱり迷いました。
徐々に通いなれてきた頃。電車内が空いてきたので、隣に人がいない席に移動しました。すると、どこからともなく目の前に現れた人。この席に座りたいからどいてほしいと主張しているように感じました。そこで、席を移動しようとしたら、こちらに顔を近づけて挨拶してきたのです。ん?誰?知り合い?ノーマスクの方なので、よくよく拝見しても存じ上げず、そうこうしているうちに握手を求められ、お断りしたらその場を離れて行きました。今時、マスク顔しか存じ上げない方も多く、本当に知らない人なのかどうかの判断が難しいです。
誰もがマスクをする習慣のなかった時代の話です。学生の頃、正門近くの道端で見知らぬ人から「おはよう」と声をかけられました。自分は向かう途中、相手の学生は帰ろうとしている、つまり正面からの対面でした。とりあえず「おはよう」と返してみたものの、見知らぬ相手の話は続く・・・随分と話が進んだところで、ようやく相手が人違いに気づいてくれました。ああ、やっぱり知らない人だったと、ホッとしたことを思い出しました。(Y)