「人間失格」、あるいは文庫の表紙について
映画公開にあわせて角川文庫から限定出版されている生田斗真表紙の太宰治著「人間失格」がよく売れているそうだ。デザインはクラシックな感じで、トンビっぽいマントを着た生田斗真がドンと真ん中にいる。(ところでトンビってわかるかな?私のイメージだと、旧帝大とか旧制高校のバンカラ学生が学生服の上に羽織っていた感じだけど、調べてみたら、元はインバネスコートと言われるもので、シャーロック・ホームズも愛用していたとか。<Wikipediaより>)
少し前のニュースで、集英社文庫が「人間失格」の表紙を「DEATH NOTE」や「ヒカルの碁」の漫画家小畑健のイラストに変えたところ、爆発的に売れたとも聞いた。書店で見かけても、おとなしい文庫本の中で異彩を放ってた。あの表紙なら、本屋さんも平台や目立つところに置きたくなると思う。やっぱり、カオ(表紙)って大事なんだなぁと実感。
表紙つながりでもう一つ。現在、ライトノベルの表紙は人気漫画家やイラストレーターが描くのが常識になっているが、あれも草創期(20年ほど前?)は出版社内ですごい反対にあったらしい。それを押し切ったおかげで、表紙や本文中にイラストがあることがライトノベルの定義の一つになっていると知ると、たかが絵、されど絵、である。(N)
バックナンバー
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- 「人間失格」、あるいは文庫の表紙について(2010年02月25日)
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- 携帯電話のこと(2009年12月17日)
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