GCP Summer Campについて
About the 2022 GCP Camp in ARI (アジア学院)
この文章は、恵泉女学園大学のチャペルアワーで、GCPの学生2人が話した内容の一部です。
アジア学院は栃木県那須塩原市にあり、アジア・アフリカなどから様々な異なる文化・習慣をもつ方々が集まり、それぞれの地域で農村指導者として活躍する人材を育成する学校です。アジア学院の食事の材料はすべて自給自足であり、尚且つ有機農業で作物を栽培しています。有機農業という点で恵泉と通ずる部分がありました。 農業だけではなく、豚や鶏、ヤギの飼育もおこなっております。
食事は生徒の方やボランティアの方が作っており、様々な国の料理を食べることが出来ます。また、アジア学院は持続可能な取り組みをしており、学院内の食べ残しや学校給食で余ったパンを収集し、コンポストを作り農場に使用しています。
次に私達が体験した4日間のプログラムについてです。
初日はオリエンテーションにはじまり、アジア学院の生徒さんから国やご自身のお話を伺いました。2日目は、また、違う国の方のお話を伺い、ファームワークとして農作業を行いました。午後には北インド出身のスタッフの方からお話を伺い、本場のインドカレーの作り方を教えていただき、インド流の手で食べる食べ方を教わりました。3日目は、朝から農作業をグループに分かれ行いました。朝食後に朝の集会でインドネシア出身の生徒の方々の歌を聴きました。午後からは日本人のスタッフの方から「サーバントリーダー」についてのレクチャーを受けました。レクチャー後は、2グループに分かれ、日本食を作ったり、多国籍料理を作りました。最終日の4日目は、朝食後の集会では、チャンさんが代表してお別れと感謝の挨拶をしました。それから、お昼までリフレクションを行い、アジア学院で食べる最後の昼食で生徒の皆さんと沢山お話をしてお別れしました。以上が私達がアジア学院で過ごした4日間です。
日本語日本文化学科1年 チャンミャサンターさん
本日は夏休み中に行ったアジア学院に通じて私の経験について話したいと思います。ARIで過ごしたその3日間は私にはいい経験でした。
ARIってどんなところでしょう?
私にとってARIは人間らしい暮らし方を勉強できるところであると同時に日本と海外の架け橋みたいなところだと思います。
ARIで過ごしたその3日間でカレーワークショップ、フードライフワーク、サーバントリーダーシップと園芸を勉強しました。
世界中から集まった人々が平和的かつ持続可能な方法で「共に生きるため」のアイデアを分かち合う、コミュニティを基盤とした学校という通りアジア、アフリカ、中南米、太平洋諸国の人々が集まって農業、リーダーシップ、平和的な勉強、フードライフなどを勉強するところです。
皆の教育、仕事、文化と宗教の背景が違うけどARIで勉強しているときは皆な幼なじみのようでお互いの違うものを理解して暮らしているのも見られました。
アジア学院では皆英語でコミュニケーションしています。私たちも皆とコミュニケーションをとるために頑張って英語で話しました。チャペルもありましたし、園芸も行っているので私にとってARIは恵泉のように感じました。
国際的な環境なので色々な国からの人と交流出来ていい経験になりました。昼休みには自分が好きなことが出来て、私はいつもインドとインドネシアの友達と一緒に歌を歌いました。キャンプに一緒に行った友達と二つのグループに分かれてインドカレーを作ったり、ARIで作った野菜や豚肉や卵を使って美味しい晩御飯を作りました。友達と旅行したことがない私にとってはいい思い出でした。
ARIで何かを作るとき食べるときは食品ロスにならないようにちゃんとしていました。卵のからもそのままごみとして捨てないで鶏のえさの中に入れています。卵のからにはカルシウムが入っています。キャンパスでボカシも作っています。ARIでは全部オーガニックなので皆がオーガニックの農作業のやり方を勉強して、自分の国に帰ってARIで得た知識で自分の国のため何かできるのならいいのかなと思います。
ARIのキャンプが終わって、家に戻った後には私は食品ロスにならないように頑張っています。
今チャペルに来てくださっている皆さんにもARIのキャンプを体験してみて欲しいと思います。フードライフの勉強ができて自分に何かいいことが残ると思います。
社会園芸学科2年 尾形りんなさん
今回、このような機会をいただきとても嬉しく思っております。
私がGCPキャンプに参加したい目的は2つありました。1つ目は、有機農業と持続可能性について学ぶこと。2つ目は、英語で話すことに挑戦することでした。結論から言いますと私の2つの目的は達成しました。そして、目的以外のことで多くのことを学ぶことができました。
まず、1つ目の目的であった有機農業と持続可能性についてです。4日間の活動のうち、2日間、農作業を体験しました。朝の開始時間が6:30と早朝から行われ、午前中に一生懸命取り組むと、午後はへとへとな状態になっていました。恵泉での生活園芸で、有機農業を体験していた私ですが、今回、早朝から長時間かかわることで、その大変さを体験できたのと同時に、野菜作りに心を込めて取り組んでおられる生徒さんから刺激を受け、化学肥料を使わない農法での野菜を育てることの忍耐力について短い時間でしたが理解できたように思います。
そして、「いただきます」を食前になぜいう必要があるのかを身に染みて感じました。
次に2つ目の目的である英語で話すことへの挑戦です。
アジア学院内はインドネシア、ミャンマー、インド、ナイジェリア、コンゴなど様々な国籍を持ち、宗教を持っている方がいました。また、アジア学院内の公用語は英語であることから英語でのコミュニケーションが必須でした。農業の活動を通して、除草や間引きなどを英語で何というか教えていただいたり、互いの国の文化や言語を共有することが出来ました。私の英語力の問題もある事から、深い会話をすることが難しかったですが、生徒さんをはじめ多くのボランティアの方々がつたない英語でも耳を傾け、話を聞いてくださりました。
今までは、自分の英語力に自信がないことから、積極的に自分から英語を話すことは気が引けていました。けれども、アジア学院での生活を通して、より英語の勉強に力を入れ、挑戦することを拒まないようにしようと思えるようになりました。
私の目的以外で学んだ印象深かったことは、「サーバントリーダー」についてです。「サーバントリーダー」とは、リーダーはまず相手に奉仕し、その後相手を導くものであるという考えのもとに生まれた支援型リーダーシップのことです。最初、伺ったときはピンと来ませんでした。このお話を伺った場所はチャペルだったのですが、そのチャペルは、語る人が一番低い場所に位置し、そこを囲むようにイスが設置されていました。そのお話の中で、まさにこの形がサーバントリーダーです、とおっしゃいました。それを聞き、イメージすることができ、新たな発見となりました。
今後、リーダーシップ性が問われる機会が多く訪れると思います。その時に私は、皆のサーバントリーダとして、サポートに回れるようなリーダーになりたいと思います。
GCPキャンプでアジア学院に参加したことは私にとってとても良い経験になりました。4日間という短い期間でしたが、様々な国籍や宗教を持つ人々と出会い、自給自足で生きることの大変さや皆が求めるリーダーシップ像など学ぶことができました。今後も多くの人と出会い、多くの学びを得て、人間性を高めていきたいです。