「タイ・カンボジア短期FS」のブログを更新しました。」【2月11日~12日】「ヒンラートナイ村にて」

2019年02月26日

ヒンラートナイ村に滞在して二日目の朝、私達は目覚ましのアラームよりも先に鶏たちの声で目を覚ましました。まだ日が昇る前で辺りは真っ暗でしたが、村の人たちは布団から起きだして、朝食の準備やそれぞれの家で飼っている鶏や豚の餌やりなどをしていました。また、毎朝7時頃に村にやってくるお坊さん達に食べ物を渡すため、食べ物を準備して小さな焚き火を囲んで待っている人たちもいました。

朝食の後、私達は、ヒンラートナイ村の人たちの田んぼを見に行きました。使っている田んぼと休ませている田んぼがあり、使っていない方の田んぼにはたくさんの草や植物が生えていました。あとですき込むので、これはこれでいいそうです。

米はそれぞれの家ごとに育てていて、私達がホームステイしたお宅のご飯のお米もそれぞれの家で育てたものです。また、日本とは違うところとしては収穫のときは稲の穂のみを収穫することと、お米の炊き方が違います。

私達が行った田んぼとは別に畑もあり、それぞれの家ごとに6~7面の畑を持っています。1年に1ヶ所を使って作物を作りますが、しばらく休ませていて草木がうっそうと茂った畑の場所を農繁期の始めに焼くことで、再び畑に戻します。使わない他の土地は休ませることで、再びその土地が再生できるようにしています。

村に戻って昼食を食べたあとは自由行動でした。村を散策したり、涼しい高床式のお家で昼寝をしたり、村の人と話をしたりとそれぞれ夕食までゆったりとした時間を過ごしました。日のあるうちに水浴びもしましたが、村にはガスの通った家はほとんどないので冷たい山水を引いてきたシャワーでの水浴びでした。水はかなり冷たかったのですが、やはり昼間は動けば暑いくらいの気温だったので、冷たい水での水浴びは気持ちよかったです。

夕食の後は、満点の星空の下、皆で焚火を囲んでマシュマロを焼いたり、焼いた卵を食べたりしながら今日までのFSの思い出や、今日あったことなどを話たりしました。途中、村の人から先生へのサプライズもあり、とても盛り上がりました。

ヒンラートナイ村に滞在して3日目、朝食の後はすぐに荷物を準備して、村に滞在している間のまとめをしました。

村から出る前に、村の宗教リーダーの方に「招魂儀礼」と呼ばれる儀式をしていただきました。カレン族は精霊信仰をしている民族で、人の中に5体の精霊、人の身の回りに32体の精霊がいて、彼らがいることで健康でいられたり、災いが避けられると考えています。しかし、人の中にいる精霊たちは、何かのはずみに吃驚すると、体の中から出ていってしまうことがあるので、そうなると体調を崩したり、災難に襲われたりしてしまうとされています。そうならないために、精霊たちを体に呼び戻す儀礼が「招魂儀礼」です。吃驚したときだけでなく、遠くから帰ってきた人やこれから遠くに行く人にも儀礼を行うとのことでした。

最後に、カレン族に伝わる伝統の剣の舞を見せていただきました。剣の舞は習いたい意志のある人だけが習得のために森の中に一週間ほどこもって舞を習うそうです。躍動感のある太鼓と鐘に合わせて、強くしなやかに舞うのある剣の舞はとても見応えがありまた。

村を出発してからは二時間ほどバスに揺られ、チェンマイのショッピングセンターで昼食と最後のショッピングタイムでした。その後、チェンマイ空港からバンコク、バンコクから東京と乗り継いで帰国しました。

最後のバンコクから東京へのフライトは夜の便だったこともあり、皆クタクタでほとんどの人がぐっすり眠ってしまいました。

私達がヒンラートナイ村にいたのは2泊3日というとても短い期間でしたが、とてもゆったりとしていてとても中身の詰まった2泊3日でした。理想的な循環型の農業とそれを守るためのルールは彼らの生活を守り、充実させているものなのだと実感することができました。

自然の中に生きることは美しいと、あらためて教えてくださったヒンラートナイ村の皆さんに感謝です。

(社会園芸学科1年/鳥居奈々子、国際社会学科1年/山本遥)

なお、タイ・カンボジア短期フィールドスタディ(FS)の様子はFacebookでも
実況中継していますので、ご覧ください。

また、本学は「国際性」の分野で2年連続首都圏女子大1位、「学生の留学比率」で全国女子大2位(全大学中11位)の評価をいただいています。アジアや欧米で本学が実施する多彩な海外プログラムについてはこちらでご覧になれます。

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