「アンコールワット世界遺産を訪問」 タイ・カンボジア短期フィールドスタディ参加学生から報告が届きました⑥
2018年02月21日
「国際性」で首都圏女子大1位を獲得した恵泉。
フィールドスタディ(FS)も恵泉のこの「国際性」を代表する海外プログラムです。
FSとは聞きなれない言葉だと思いますが、海外の現場での実体験を通して、机の上の知識だけでは学び取ることのできない人間的理解を得る体験学習のことです。約5ヶ月にわたってタイに滞在し、現地のNGOや農山村などで体験学習をする長期FSと、アメリカ、オーストラリア、タイ、カンボジア、中国、韓国などへ1~2週間程度行く短期FSがあります。
タイ・カンボジア短期フィールドスタディ(FS)(2月10日~20日)の学生報告を掲載してきましたが、今回はその第6弾です。
ご一読ください。
今日は。アンコールの遺跡群を見学しました。世界遺産に登録されており、カンボジアの最も有名な観光地です。数多くの遺跡が存在しますが、私たちはアンコールワット、タップローム、アンコールトムの3つを訪れました。
まず最初のアンコールワットですが、12世紀中頃にスーリヤ・ヴァルマン2世によって作られたヒンドゥー教の寺院です。当時の高い技術により大きな石を隙間なく積み上げられていて、ほとんど壊れることなく残っていますが、その一方で修復作業も進められています。遺跡に利用されている石は二種類あり、ひとつはラテライトという固い石で塀などに使われています。もうひとつは砂岩で、ヒンドゥー教に伝わる話や当時の軍の行進の様子などが彫られていて寺院の周囲を飾っています。一番高い中央の塔の高さが65メートルあり、次に4つの塔があって、全体で山のような形になっています。神は山に住むとされていたので、このような造りになっているそうです。中国正月とぶつかったため観光客が多く、中心の高い塔を囲む第三回廊に入るために45分以上もならびましたが、登って眺めた景色は素晴らしく、500メートルも続く参道や周りの森が一望できました。
次に行ったタ・プロームは、12世紀末にジャヤー・ヴァルマン7世によって作られた仏教の遺跡です。アンコールワットは保存のためにかなり修復されていますが、タ・プロームは高く伸びたガジュマルの樹が遺跡の中に入り込んで一体化した様子は、発見された当時の面影を残しています。
そして最後に訪れたのがアンコールトム。タ・プロームと同じく12世紀末にジャヤー・ヴァルマン7世によって作られた仏教遺跡です。正方形の城壁は1辺3キロあり、東西南北に門があります。私たちは東門から入り、南大門から出ました。城壁の中はとても広く、その中心にあるのがバイヨンという仏教寺院です。崩れた箇所も多いですが(修復作業も進められています)、壁に残された彫刻には当時の生活が描かれていて面白かったです。中に入ると四面にそれぞれ顔を持つ塔が全部で54建っています。塔の数は当時カンボジアにあった州の数と同じなのだそうです。南大門の参道を通って帰るとき、綺麗に残っている仏像と並んで写真を撮りました。
写真や映像で観るのと違って、実際に遺跡を訪れて歩いてみたことで、その巨大さや岩の崩れ加減(足下がやばいところも!)、太陽の暑さなどから遺跡とそこに暮らした人々のつながりを少し理解できたように思います(でも、疲れました~)。
(立石桂花、国際社会学科2年)
第7弾もあります。
ご期待ください。