「北タイ・カレン族の村での生活」 タイ・カンボジア短期フィールドスタディ参加学生から報告が届きました⑦
2018年02月22日
これまでタイ・カンボジア短期フィールドスタディ(2月10日~20日)の学生報告を掲載してきましたが、今回はその第7弾、最終回となります。
このFSに参加した7人の学生たちは半年の事前学習を経て、タイ・カンボジアの都市と農村に滞在し、現地の人々がその抱える課題をどのように乗り越えようとしているのか、人々と直接語り合いながら、体験的に学習を行い、先日、無事帰国しました。そして、来年度の春学期の半年間、今度は振り返りの学習を行い、研究成果を報告書にまとめ、発表会を実施します。
FS参加学生の報告書はこれまで3冊の本となって出版されています。FSは「事前学習⇒現地体験学習⇒事後学習」という段階を踏んだ学びを通じて、学生が知的にまた人間的に成長できるプログラムなのです。
では、タイ・カンボジア短期フィールドスタディの学生報告の最終回です。ご一読ください。
16日にカンボジアからタイ(チェンライ)に移動し、今日17日は午前中に車でメーサイまで行って、徒歩でミャンマーに入りました。タイ側もミャンマー側も多くの人が出入りする出入国管理所の近くには市場があります。品揃えを比較してみると同じようだけど違いがあったりして面白かったです。
午後は、そこから車で1時間半ぐらいの山間にある山岳民族(カレン族)の村に行きました。ここヒンラートナイ村は、豊かな森に囲まれ、精霊信仰と焼き畑農業など伝統的な規則の中で自然資源管理をしながら自然と共生した暮らしを営んでいる人口109人、20世帯の小さな村です。今日から2泊、この村で村人の家にお世話になりながら、森や畑を歩きながら人々の暮らしを学びました。
夕方に到着してまず、私たちの滞在の受け入れをコーディネートしてくれたタナカさん(現地のパガヨー語でそう呼ばれていて、日本の「田中」とは違います)の家に荷物をまとめて預け、着替えや洗面道具など必要な物を持って各自のホームステイ先に行き、さっそく村の夕食を頂きました。夕食は香辛料の効いた魚のスープと卵焼きと豚(?)の煎餅みたいなものが出ました。夕食後はしばらく家の人と団らん(とは言っても言葉が通じないので、身振り手振りで)。そうこうしているうちに夜9時で、もう寝る時間です(早い!)。寝る前、冷えてきたのでタナカさんの家まで上着を取りに行こうとしたのですが、電気がないので真っ暗。帰りの細い小道では迷いそうに...(´・ω・`)。寝床はというと...快適でした!!
2日目はニワトリの鳴き声で早朝4時から1時間おきに起こされる羽目に...m(_ _)m(それまでは爆睡してたのに!!!!!)村人は4時から起きて、ブタの餌やりや掃除、朝食の準備をしますが、私たちは8時頃にのそのそ起きて用意して頂いたものを頂きました。メニューは魚肉和えと豆の和え物と魚のミンチでした!(私の家庭は魚料理メインです)朝食が終わってから、ひとりで村を散策してみました。今日は日曜日なので学校がなく、子供や犬達と遊びました!( ^ω^ )
今日は一日かけて村について学びます。まず、ハードなジャングルの中を歩いて畑を見にいき、山小屋に登りました!村に帰った後は、タナカさんの家で、ハニーハンターが採取した新鮮な蜂蜜をミャンマーで買ったアボカドにつけておやつ。美味!その他にタナカさんの親族にあたる若者、イケメンなムムさんが作ってくれたソムタムを食べました!ホームステイ先でも昼食を準備してくれるので、いったん家に戻りました。できるまでの間、私がプレゼントとした折り紙や塗り絵で子供達と遊びました!(言葉ができないので...)
午後は村の小学校の横を通って森の茶畑を散策しました!途中で片足を川に突っ込んでしまいお気に入りの靴下が駄目に...( ; ; )村に帰って浴び。タイと言っても山間なので気温は低く、私たちは汗をかいた今しか浴びるタイミングがありません。沢から引いた水は、滅茶苦茶冷たかったです!!
夕食は魚肉の唐揚げと野菜の炒め物と豚の煎餅でした。夕食の後、私たちと村の若者たちでタナカさんの家の前で焚き火を囲んで星を眺めながらゆっくりとした時間を過ごしました。ラフ族の村人が遊びに来ていて、テナーという民族楽器を演奏をしてくれたり、たき火で卵やお餅を焼いて食べました!気がつくと、いつの間にか周りには沢山の村人が!テレビやスマホをいじらずに、こんなに楽しい時間を過ごしたのははじめてです。
3日目、帰る日の朝、昨日と同じようにブタと鶏の鳴き声で起こされました...。朝食後、荷物整理をしてから、タナカさんを囲んで村について質問したり、体験の振り返りをしました。もう帰るのかと思うと、とてもさみしいです(ようやく村の生活と食事に慣れたと思ったのに)。帰り際、私たちにトットさん(タナカさんのイトコ)が自分で育てているコーヒーを飲ませてくれました。そして、コーヒーをまぜた石けんもお土産に頂きました!人生初の村体験でしたが、村人はみんな優しく、村の中を全体的にゆっくりした時間が流れていて、凄く居心地が良かったです!とても充実した3日間でした。
(鈴木真琴、国際社会学科2年)
「国際性」で首都圏女子大第1位の評価を獲得した恵泉の国際交流プログラムについてはこちらをご覧ください。