藤田ゼミの正体-多摩フェスの屋台が有名(?)- 人間環境学科

2009年12月09日
 ゼミ/授業名:藤田ゼミ

藤田ゼミは、2年生ゼミが10人、3年生ゼミが13人、4年生ゼミが10人で構成されています。各学年とも、ゼミ生同士の仲がきわめて良く、ゼミ中だけでなく、フィールドワークや食事会(これがものすごく盛り上がるため、写真で公表できないのが残念です!)の時でも実に楽しいゼミです。

私・藤田の専門が園芸ですから、「園芸を手段・手法として、私たちの生活を、私たちの生活環境をどう豊かにしてゆくか?」が共通テーマになります。これまで私のゼミから巣立って行った学生たちは、いろんなテーマに取り組みました。印象に残った学生たちの活動を紹介いたしましょう。

(1)不法投棄の場所を、草花を栽培することで、その環境を一変させた!(写真1、2)

かつて相模原市の新磯地区の相模川の土手沿いは、不法投棄の常習地帯であったのですが(写真2)、これを見かねた地元の老人会が不法投棄をなくすべく立ち上がったのです。市や県を動かし、地元の町内会の協力を得て、ゴミを一掃し、自分たちでシバザクラを植え、その景色は一変しました(写真1)。これが草花(園芸)の持つ大きな力ではないでしょうか?

(2)園芸で心の教育(写真3)

今や園芸は、幼稚園、小学校、中学校、高校だけでなく大学でも心の教育(普通教育)として授業に、また年配者の福祉や仲間作りのツールとして利用されるようになりました。私のゼミでは、幼稚園や小学校の園芸プログラムの実践、東京YWCA国領センターでの園児の母親世代や地域の年配者のコミュニケーション作り、武蔵野農業ふれあい村でのキッズクラブの活動など幅広く、学生たちを送り込み活動しております。

その他、市民農園、新規導入野菜の栽培・評価、地方野菜と生活文化、園芸と放送文化など、学生が希望する多彩なテーマに取り組んでいます。

写真1

写真2

写真3

担当教員:藤田 智

家庭菜園ブームが世の中に定着してきました。人はなぜ、額に汗し、野菜や草花を育てることに夢中になるのでしょうか?それは、植物を栽培することが、いわば「人間の原点」だからです。およそ1万年前に人間はこの地球で農業(植物を栽培すること)をはじめました。農業は定住生活(家庭の誕生)への始まりであり、一方で、人間がこの地球に対して行なった初めての環境破壊でもありました。生きることと環境破壊、現代でも同様な問題を抱えております。しかし、同時に植物を栽培することによって心が癒されたり、人と人とのコミュニケーション作りに役立ったり、身の回りが美しくなったりとその多面的機能も注目されています。食糧を得るという人間の原点を経験するとき、あなたはそこで何を見るのでしょうか?

藤田 智