この授業では、作家である姜信子先生の指導のもと、オリジナル作品を書きます。
二人一組ペアを組み、対話を重ねて、自分を開き、相手を開いてゆくことで、自己完結しない作品作りを目指します。最終的には、出来上がった作品を印刷、製本し、作品集として、学科の先生方はもちろん、出版社の編集者の方々にも読んでいただきます。いくつかの書店にも置いていただきます。
オリジナルの作品を書くという産みの苦しみはありますが、本が完成したときの喜びはひとしおです。
と、ここまでが建前。ここから受講生の一意見を言わせていただきます。いわゆる、本音というものです。
辛い。書けない。まずネタが降ってこない。来た!!と思ったらまやかしで、また苦しむ。それでも先生は「自分を見つけろ!」「クレイジーになれ!」と私たちに喝を入れる。
ある時こんな事を先生が言いました。「太陽の色を赤でしか表現してはいけないなんて誰が言ったのか。緑や紫で状況や心情を表してもいいじゃないか!」と。
つまり、凝り固まった言葉に縛られるな、というわけです。しかしそれがまた難しい。
自分らしい言葉!?
なんだそれは?
とまた私たちは悩みながらパソコンに向かうのです。
毎日出される課題を人前で(同じ授業を受けている仲間の前で)読んだりします。書いてこないと、即興です(経験談)。何をしてもオッケー、と言われます。
音楽をかけたり、歌ったり、吟じたり、詩、小説、随筆、エッセイ、インタビュー等々。「自分の言いたいこと、したいこと」、やりたい、書きたい、そのままに。本能のおもむくままに突き進めます。
とにかく書くこと。自分をさらけ出し、ペアになった相手と対談し、見て、感じて、知って、ひたすら書く。
「さあ書いてくれ。私にみんなの作品を読ませてくれ!」
そんな先生のテレパシーをしているかのように聞こえてくる声に、「よっしゃー。やってやろうじゃないか!」という、つわものよ、ここに集え!!
日本語日本文化学科4年 吉羽美佳 藤巻結香 野田あづみ