年が明けてこの時期、4年ゼミ生は皆、昨年12月に悪戦苦闘の末に卒業論文を完成させ、また卒業後の進路(就職や大学院進学)もほぼ決まり、今、その表情は自信と希望に満ち溢れています。そんな現4年ゼミ生に私(笹尾)のゼミを、それぞれの卒論タイトルとともに紹介してもらいました。
「宗教学」と聞くと、自分とは縁遠い学問領域と思う人が多いかもしれません。でも、身近にあるどんな文化・社会事象も研究テーマにすることができます。「宗教学的に見る」ことで、物事の新しい見方や発見ができる楽しさを知りました。就活をしながら卒論を書き上げることは大変でしたが、泣いたり笑ったり、先生も学生も一丸となって取り組めるのがこのゼミです!(松村 薫・卒論『平安京:儀礼空間の宗教学的考察』
「宗教学」という学問領域の射程は非常に広く、私の卒論テーマの研究領域である文化人類学までも含め、人間や人間文化に関する多様な視点と方法論を広く勉強できるのが、このゼミの特徴です。ゼミ生の研究テーマは様々でありながら、ゼミの中では各自の研究を皆で共有し、意見や批判を出し合い切磋琢磨し合うことで、ゼミ内に強い連帯感が育まれ、結果、全員が最後まで納得できる卒論を書き上げることができました。これも、笹尾ゼミが持つ「大学らしい学び」の雰囲気と、学生の意見をいつも最大限に尊重し、学生各々の問題意識と個性に合わせてくださる笹尾先生のご指導のおかげだと思います。学ぶことが真に好きになり、自分の問題意識を一層深め、自ら考察する力を身につけることができるゼミが、この笹尾ゼミではないかと考えます。今後、私は、このゼミで学んだ勉強の楽しさを、引き続き、第一志望だった大学院に進学して追求できることになりました。韓国からの留学生として3年次編入した私は、当初、卒業後の進路に迷い戸惑うこともありましたが、このゼミで新しい人生の道を見つけることが出来ました。勉強だけでなく、仲間と先生の愛情に溢れるこのゼミに入ったことで、留学生としての日本での私の学生生活の大切な第一歩を踏み出すことができました。(呉 ハナ・卒論『日本社会における'おみやげ文化'の実態と変容:文化資源としての'おみやげ'と地域活性化』)
「宗教学は隙間の学問」と教えて下さった先生は、ゼミ生の心の隙間にスッと入り込み、卒論や進路などの様々な事で悩むゼミ生に、温かなアドバイスを下さいます。時には、厳しい言葉を浴びせられますが、その言葉の裏には、確かな愛情を感じ取れます。「私は最後まで諦めませんから」という先生の言葉にどれだけ救われたか分かりません。常に前向きな先生の姿勢は、学生をやる気にさせますよ。(渡邊恵美・卒論『宮崎駿作品に見る現代人の神話的心性』)
私は、手塚漫画やジブリ作品を卒論の研究のテーマとして選びました。宗教というと、なんだか固いイメージがありますよね?! でも、実は入口はすぐその辺にもあるんですよ。笹尾先生は、アメとムチの両方がいっぺんに飛んでくる先生ですが、こんな論文テーマでも最後の最後まで力になってくれる、'ペコちゃん'大好きな、かわいい先生です!(山口 優・卒論『現代神話のトリックスター:手塚漫画と宮崎アニメの分析を通して』)
私が笹尾ゼミを志望したのは、大学院進学を希望していたからです。笹尾先生の的確なご指導もあり、第一志望の大学院に合格することができました。私は、このゼミを通して、「勉強」の概念が変わりました。それまでの勉強とは異なり、自分の問題関心を深めるプロセスの楽しさを知り、学ぶことの真の楽しさに気付くことができました。(田澤優美子・卒論『今、民間巫者に癒しを求める人々:津軽の事例研究を通して』)