写真の風景が、私の2年生ゼミ(通称「基礎ゼミ」)の様子です。 この授業ではアメリカの社会、政治、経済について現代的な問題や特徴を中心に幅広く学び、3年次以降の専門的なゼミに向けた基礎固めをします。 『現代アメリカのキーワード』(中公新書)という新書を使って、受講者が自分の希望するテーマを担当します。全部で約80の掲載キーワードからおよそ40項目を教員があらかじめ選んで、教材として使っています。
各担当者が作成する発表用資料は、「1.テキストの要約、2.調べたこと、3.感想・意見」が基本スタイルになっています。(1)かなり一般的な事柄もあれば、(2)おそらく皆が初めて見聞きする言葉や、(3)ぎょっとする言葉にも出会います。例えばカテゴリ別に、(1)「ごみ」、「社会保障」、「摂食障害」、(2)「ヘイト・クライム」、「ヤッカ・マウンテン」、「ゲイテッド・コミュニティ」(3)「ゲイの結婚」、「インディアン・カジノ」、「刑務所産業複合体」といったぐあいです。
今日は知っていると威張れる、アメリカ独特の珍しい事柄です。「知的設計論(インテリジェント・デザイン)」と「フィリバスター」。これらを知っていれば、ちょっとしたアメリカ研究者と呼べるかもしれません。二人ともうまくまとめて、上手に発表できたかな。学生たちは毎回、新しい知識を身につけながら、人前で臆せず発表したり、積極的に質問したりする技能を身につけつつ、仲良くなっていきます。そして、彼女らの何名かは、3年次以降も私の専門ゼミ「現代アメリカ社会の多面的考察」を履修してくれるはずです。