ギョロリと飛び出した 日本語日本文化学科

2012年05月18日
 投稿者:秋元 美晴
 ゼミ/授業名:秋元ゼミ

三年秋元ゼミについて紹介します。
このゼミでは、日本語というものを他の言語と比較しながら学んでいます。
現在は『ハリーポッター 秘密の部屋』の原文と和訳の二つの文章を見比べ、その違いを皆で出し合い、何故このような違いが出るのかを話し合っています。

例えば「テニスボールぐらいの緑の目がギョロリと飛び出した」という文章があります。これは原文では「bulging green eyes the size of tennis balls.」という文章になります。
和訳の「ギョロリと飛び出した」という文章は原文の「bulging」という文章に当たりますが、これは「ふくらみ、でっぱり」という意味であり、「ギョロリと」という意味はありません。では、何故この訳は「ギョロリと」という言葉が足されて訳されているのでしょうか。

こうして比較することによって浮き彫りになる日本語の特徴を、このゼミでは学び、一つのテーマにつき一人が担当し、発表します。
現在の内容は英文と日本語訳の比較ゆえ、嫌でも英文に目を通さなければなりませんが、英文と同箇所の日本語訳を同時に読み進むので、英語が全くわからなくても問題ありません。
全体的にゆったりとした、和やかな雰囲気で授業が進行するので、とても楽しいです。

日本語が好きで、もっと学んでみたいという方にぜひ興味を持ってもらいたいゼミです。

担当教員:秋元 美晴

尻取り遊びには、「ンで終わる言葉を言ったら負け」というルールがありますね。なぜ「ンで終わる言葉を言ったら負け」なのか考えてみたことがありますか。そうです、日本語には、「ン」で始まる言葉がないからです。こんな遊びの中にも日本語の特徴が見られます。日本語についてもう一度考えてみませんか。

秋元 美晴