新大久保を歩く 国際社会学科

2013年07月04日
 投稿者:中島 明恵・中村 桃子
 ゼミ/授業名:地域研究基礎演習

私たちのゼミでは韓国の社会問題を題材にした映画や韓流ドラマを観たり、K-POPを楽しみながら韓国の文化を学んだり、日本の文化と比較して東アジアの共通の文化を学んでいます。私たちのゼミは6月19日の3限に新大久保へ行き、普段は見ることのない新大久保の魅力を泳采先生の話を伺いながら見て回った。

新大久保駅→韓流百貨店→ソウル市場→
高麗博物館→文化センター・アリラン→辛風で飲み会

新大久保駅内の階段下の壁のプレートについて泳采先生から話をうかがった。そこは2001年に酔った男性が線路に転落し助けようと線路に飛び込んだ韓国留学生と日本人カメラマンの計3人が事故死した現場であり、この出来事を風化させないためにプレートが刻まれていることを知った。

韓流百貨店では店長さんからお客さんの年齢層や来店者数などを伺い、ソウル市場ではスンドゥブの試食を食べ、韓国料理の食材などを見た。日本で一般的に知られているキムチは赤いものだが、実際には黒いキムチなどの初めて目にする種類のものが多かった。

高麗博物館では「鳥居・しめ縄展」を見学した。そこでは日本の神社にもあるしめ縄は実は韓国から伝わってきたものと知り驚いた。また、初めてハングルを学んだ日本人は雨森芳洲で、このことは中学や高校の歴史の授業で教わったことがなかったためよい勉強になった。高麗博物館と同じビルに入っている文化センター・アリランは在日韓国・朝鮮人と日本人が交流することのできる場で、公演や韓国語の勉強会などが行われているそうだ。

感想としては、新大久保は月に一回のペースで行くのですが、駅の階段を下りる途中でホームに落ちた男性を助けた韓国人留学生の碑があることを知りませんでした。また、新大久保が昔はどのような街であったかもあまり知らなかったため今回違う目線から新大久保を見ることができて非常に新鮮でした。(中島)
新大久保を普段とは違った角度から見ることでもっと身近に韓国を感じられるようになりました。K-POPばかりの街のように見ていましたが、日本に居ながらも韓国の文化を見ることができる街という印象に変わりました。(中村)

担当教員:李 泳采

日本に来て自分が育った韓国文化が「相対的なもの」として認識されたとき、大きな衝撃でした。自分が属している社会を一回でも客観かつ相対的に考える機会を持つことは学ぶものとして非常に重要な経験だと思います。韓国社会で大学生たちが焼身自殺をしながら民主化の闘いをした時期を経験したものとして、平和な生活を送っている日本社会を見ながら感じたこと、そして日韓とアジアとの付き合いのあり方に関して一緒に語り合っていきましょう。

李 泳采