恒例の1年生合宿 社会園芸学科

2017年06月29日
 ゼミ/授業名:社会園芸学科合宿

この春に入学した1年生たち。慌ただしく2ヶ月が過ぎ、何となく学生生活のペースもつかめ、少し恵泉の様子も分かってきたこの6月に、社会園芸学科では毎年合宿を行っています。宿泊は大学の南野キャンパスで、レンタルした布団を体育館に敷いて雑魚寝です。上級生と大学での生活活動についてお喋りしたり、学生が運営するオーガニック・カフェの食事を楽しんだり、また皆で一緒に食事を作って食べたり...。例年は2日目に「田植え」をするのですが、今年は雨が降らずにカラカラの田んぼ。急遽、サトイモを植える作業を一緒に行いました。上級生だけでなく、卒業生もお手伝いに来てくれました。秋には収穫して皆で食べる予定です。
合宿に参加した1年生の桝居奏さんが、感想レポートを書いてくれました。この合宿で意図していたことを十分に感じ取ってくれ、とても嬉しく思っています。ご一読ください。

社会園芸学科合宿を終えて〔社会園芸学科1年 桝居 奏〕

2017年6月9~10日 社会園芸学科の合宿に参加しました。主に田植えを行う合宿ということで、以前より楽しみにしていました。特に印象に残ったのは食事と交流会とサトイモ植えです。

合宿中の食事は全てオーガニック・カフェの食事でしたが、とても美味しかったです。ただ美味しいだけでなく、使っている食材のひとつひとつにこだわりがあって驚きました。オーガニック・カフェの澤登先生が詳しく教えてくださいました。

私が合宿中、一番ためになったのは交流会です。恵泉では園芸だけでなく沢山の活動があってどれも魅力的でした。私は園芸療法のプースでお話を聴くことができました。とても面白そうだったので、更に澤田先生に詳しく園芸療法についてお話を伺えたことがよかったです。是非、園芸療法の授業を取りたいです。

残念だったのは田植えが行えなかったことです。今年は全く雨が降ってなかったのは分かっていましたが、まさか田植えにまで影響があるとは思いませんでした。普段、蛇口をひねれば水が簡単に得られる生活を送っているので、畑や田んぼに対して起こる影響の想像力が欠如していたな、と反省しました。実習する田んぼは、田んぼだと言われなければ気づかないほど、田んぼとはかけ離れた姿をしていました(写真1)。

(写真1)

全体的にカラカラで草に覆われていて、確かにこれでは田植えは無理だろうと思いました。結局サトイモを植えることになり、私はクワで畑の土を掘り起こす作業に取りかかりましたが、生活園芸で使っている畑と大分違って土がとても固く、骨が折れるものでした(写真2~写真5)。

(写真2)
(写真3)
(写真4)
(写真5)

恵泉の卒業生の先輩にクワの使い方を一から教えていただき、なんとか根っこだらけの土を掘り起こそうとしましたが、なかなかクワが深く入らなかったです。そこで、腰を使うのではなく、クワの重みだけで耕すというアドバイスをいただきましたが、見ているだけでは簡単そうに見えるのに、実際やってみると思うように上手く出来ず、歯がゆい思いをしました。やっとできたと思い全体を見てみるとぼこぼこで、とても畝には見えなかったです。でも、無事にサトイモを植えることができてよかったです。

今回の合宿では、オーガニック・カフェの大変さ、先輩方や先生方との交流会を通じて園芸療法という授業があること、そして気象がもたらす自然への影響やそれに対して臨機応変に行動することを学びました。これから恵泉で過ごすことが、ますます楽しみになりました。このような場を与えてくださった先生方や先輩方に感謝します。

追記

一昨日の大雨のお陰で、何とか田んぼに水が溜まりました。残念ながら、学科の1年生全員での田植えはできませんでしたが、担当の宮内先生と有志の学生たちが田植えをしてくれました(写真6・7)。ご報告まで...。〔6月23日(金)〕

(写真6)
(写真7)

担当教員:宮内 泰之

個人の庭から原生林まで、造園学は幅広い緑地空間を研究対象とする分野です。私は主に日本庭園の植栽デザイン、まちのみどり、里山の植物や生態系等をテーマにしています。庭や公園に植物を植え、維持管理していくためには、その植物の性質や本来の姿を知ることが欠かせません。また、植物は昆虫をはじめとする様々な生き物と密接な関係を持って生育しています。そのような植物のあり様を、現地調査を通して明らかにしていきます。

宮内 泰之

担当教員:喜田 安哲

人が「わかるようになること」「できるようになること」について研究している領域です。見ること、聞くこと、覚えていること、自覚していること、無自覚なこと、考えること、感じること、動くこと、取り扱うこと、などが関連してきます。これらの心的な機能は、人が人たちとの間で生きてゆくことで形成されていく側面を含んでいます。

喜田 安哲