語学力ってどうやって測るの? 英語コミュニケーション学科

2021年12月13日
 ゼミ/授業名:越智ゼミ

「私は英語ができる」の「できる」とはどうやって判断するのでしょうか。体重の重い軽いは、体重計を使えば簡単に測定できそうですが、「英語力」はどうやって測るのでしょうか。学校で受ける試験や語学検定があるじゃないかとお考えの人がいるかもしれません。

確かにこれらのテストは受験者の語学力を測ろうと作成されます。この点数や級は本当に「語学力」なのでしょうか。確かにどの試験も信頼性(複数回受験しても似たような点数になる)や妥当性(測ろうとしている力を測れているのか)などを考慮して作られます。そのため「試験の点数=語学力」は完全に間違いとは言えません。
しかし、試験はその性質上様々な制約があります。ここではその中の1つである、「時間」について考えたいと思います。おそらく皆さんは、時間無制限に近い試験を受けた経験は少ないかと思います。多くの試験は(語学に限らず)、「短い時間で」「たくさんの問題を」「正確に」解くことができる能力を評価します。これが最も正しく測定できるからではなく、経済的に合理的だからです。しかし、時間をかけて独創性のある創作文を書くこと、問題を解決するために様々な人々と交渉をして合意を引き出すこと、多くの文献を調べ、推論を重ね熟考して文章を書くことなどを確認しないで本当の「語学力」が測れるのでしょうか。
ゼミではこの様な、時間をかけてでしか測ることのできない「語学力」も、学生とのディスカッションやプレゼンテーション、レポート課題などを用いて確認し、広い意味での「語学力」を高める活動を行っています。

担当教員:越智 健太郎

I am interested in how we learn and best teach a second language. My area of interest includes teaching methodology (how we teach), materials development (with what we teach), and using technology for learning.

越智 健太郎