恵泉里地里山活動、苗代の種籾(たねもみ)播き 社会園芸学科

2022年05月25日

今年も田んぼの季節がやってきました。恵泉では2010年から町田市小野路で里地里山活動に取り組んできました。2011年に初めて田植えをしてから今年で12回目の田んぼ作業、干支も一巡りするほど続けてまいりました。

今回は苗代の種籾播きについて報告いたします。例年では5月の連休明けに種籾播きを行ってきましたが、それでは時期が少々遅いのではという判断から、今年は連休前に行いました。事前に園芸教育室スタッフの方が苗床をつくってくださいました。4月は雨が多かったので田んぼの水位がやや高く、苗床づくりは大変だったと思います。苗床に播いた種籾はうるち米ともち米の2種類。これらもまた園芸教育室で水を入れ替えながら、1週間ほど水に浸けておいてもらったものです。

当日は社会園芸学科の1年生が1人手伝ってくれました。社会園芸学科では毎年1年生全員で田植えと稲刈りを行っています。今回手伝ってくれた1年生はただ1人、種籾播きから稲刈りまで、つまりお米がとれるまでの一連の作業を経験できることになります。以下は、当日の作業の様子や感想を書いてもらったものです。種籾播きを経験できなかった他の1年生にもぜひ読んでもらい、田植えにのぞんでほしいと思います。

4月27日、3時限目の時間を使って、種籾播き体験をしました。

広大な田んぼの一部分に、『うるち米』と『もち米』の種籾を、決められた範囲内にたくさん、隅々までバラバラと播きました。

播く範囲はそう広くはありませんでしたが、田んぼはとてもぬかるんでいて、なかなか身動きが取れず、時間がかかってしまいました。また、田んぼの奥からカエルの鳴き声が聞こえてきて、カエルが苦手な私は、近くに現れるのではないかと、ハラハラしながら播いていました。ですが、楽しかったです。

最近は機械でやることがほとんどだそうですが、昔ながらのやり方を体験することで、お米を育てることの大変さ、ありがたさを感じられて、とてもいい経験になりました。

(社会園芸学科1年、M.U.さん)

担当教員:宮内 泰之

個人の庭から原生林まで、造園学は幅広い緑地空間を研究対象とする分野です。私は主に日本庭園の植栽デザイン、まちのみどり、里山の植物や生態系等をテーマにしています。庭や公園に植物を植え、維持管理していくためには、その植物の性質や本来の姿を知ることが欠かせません。また、植物は昆虫をはじめとする様々な生き物と密接な関係を持って生育しています。そのような植物のあり様を、現地調査を通して明らかにしていきます。

宮内 泰之