オレンジガーデニングプロジェクト 全学科オープン資格・養成課程
2022年11月07日
ゼミ/授業名:園芸療法実践応用
2013年から交流をしている河北医療財団・多摩事業部の広報ご担当者から「オレンジガーデニングプロジェクト」への協力の依頼を7月にいただきました。オレンジガーデニングプロジェクトとは、認知症啓発のシンボルカラーであるオレンジ色の花を楽しみながら育て、9月の「世界アルツハイマー月間」に花を咲かせ、「認知症になっても暮らしやすいまちをみんなで創っていこう」という全国各地に広がっているプロジェクトです。
学内の授業や講座で種から育てたオレンジ色の余剰苗と種を提供してもらい、園芸療法士を目指し、河北医療財団法人施設で園芸療法実習の経験がある学生4人が協力を名乗り出て活動が始まりました。
(園芸療法担当:澤田)
8月4日1回目は、入居者の方と直接の関わりはできませんでしたが、認知症対応型共同生活介護あいグループホーム天の川の屋上ガーデンで職員の方と交流しながら、大学で種から栽培したフレンチマリーゴールド、ジニアを一緒に植え付け、9月以降も花が咲き続けるようにフレンチマリーゴールドの種を連結ポットに撒きました。花の説明や、管理方法を手書きで説明したボードも作成してお渡ししました。このようにして、屋外へ出られない方でも楽しめる工夫をしました。花苗は法人内の他の施設にも配られてそれぞれ植えていただいています。この様子はタウンニュースに掲載されました。
8月20日2回目は、連結ポットから芽が出ていた苗を一個一個、ビニールポットに植え替えました。そして、新たに寄付されたキバナコスモスの種を連結ポットに撒きました。屋外に出られない方々のために大学のキャンパスで育てている花をフラワーアレンジにしてお届けし、とても喜んでいただきました。
9月5日の3回目は、ビニールポットで成長したフレンチマリーゴールドを花壇に植え付け、キバナコスモスをポット上げしました。今回は大学から容器を持って行き、屋上で咲いているオレンジの花をその場でフラワーアレンジにし、施設内で過ごす方々に差し上げました。活動の内容が、河北医療法人のWEBサイトおよび
入居者の方との関わりはありませんでしたが、職員の方から皆さんのお声を聞くことで、皆さんの笑顔が目に浮かびます。それが私たちのやりがいや励みにもなり、大きな力となっています。私たちがこのプロジェクトに参加することで、社会に貢献していることを実感でき、認知症の方々が前向きに過ごしたり、楽しんだり、癒しや安らぎを持ったりしていただけると嬉しく思います。今後もガーデンだけではなく、室内でも皆さんが楽しめるような工夫をすることを目標に、コロナ禍でもできる支援を考えていきます。
日本語日本文化学科SM
国際社会学科SY
社会園芸学科UM,KM
担当教員:澤田 みどり
園芸療法とは、植物や植物のある環境、植物を育てる園芸作業をひとの心や身体のリハビリテーションに活用する方法です。高齢者施設や障がい者施設、病院における支援や治療のプログラム及び、地域の在宅の方々への認知症予防、介護予防事業、引きこもり支援、社会参加のきっかけ作りとしても幅広く活動が展開されています。