現代社会学科

福島いわきフィールドトリップ~東日本大震災被災地を訪ねて 現代社会学科

2015年02月19日
 ゼミ/授業名:教養基礎演習II(松村ゼミ)

現代社会学科では、1年次の秋学期に開く全てのゼミで、フィールトリップ(FT)を実施しています。松村ゼミでは、東日本大震災・福島第一原子力発電所事故の被災地(津波、放射能汚染等)である福島県いわき市周辺を訪ねました。

今回の福島いわきFTの目的は、今も残る被害の実態や復興の現状と課題などについて学び、これからの社会のあり方について考え、行動していく手がかりを得ることでした。私たちは、関連するドキュメンタリーを見たり、文献を読んだり、また、チーム力を高めるワークショップをおこなうなど事前に学習してから現地へと赴きました。

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仮設の「浜風商店街」にて被災者の方々とともに

足尾日光フィールドトリップ 現代社会学科

2015年02月10日
 ゼミ/授業名:教養基礎演習II(篠田ゼミ)

足尾は、田中正造が強く反対した足尾鉱毒事件の現場です。今年の篠田ゼミのフィールドトリップ(FT)は、足尾、奥日光、東照宮をめぐり、歴史と自然について考えることをテーマとしました。
事前学習では足尾鉱毒事件について『足尾から来た女』(NHKドラマ)等を見ながら、時代背景や鉱毒被害に苦しむ人々の様子を学び、ディスカッションしました。
FTの詳細、及び学生の感想は添付されている報告書ファイル(PDF)を御覧ください。

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煙害によって廃村になった松木村跡地で山田さんに説明を聞く

伊豆フィールドトリップ報告~ワサビ田農家等の見学~ 現代社会学科

2014年10月20日
 ゼミ/授業名:教養基礎演習II(藤田ゼミ)

藤田ゼミでは、1泊2日で伊豆方面に出かけ、日本古来からの野菜・ワサビ田をはじめ、植物園、ミカン園などを見学してきました。

次いで、ワサビの農家(鈴木丑三さん、卒業生の理恵子さん)を見学いたしました。私たちは、最初にワサビ漬けの実技を行いました。ワサビは根から葉まですべて使えるので、すべてを切り刻み、酒かすと混ぜ完成させました。さらに、ワサビ全体とワサビの根のみそもいただきました。(写真1)

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ワサビ漬け作り体験(写真1)

鶴見川フィールドトリップ 現代社会学科

2014年08月22日
 ゼミ/授業名:教養基礎演習II(篠田ゼミ)

流域地図

「流域地図」は、一般的な地図とは異なり、川の流れに沿った地図です。山に降った雨が、森を流れ下り、集まり、やがて海に注ぎ込むまで、地形にそって形成される地図のことです。自然の地形に添っているとともに、人工的な地形の中も流れます。既存の地図から視点の転換が必要とされます。 そこでゼミでは、川の流れに沿って縮尺の大きな地図を貼り合わせたり、等高線に沿ってスチレンボードを切り抜いて接着した立体図をつくったりするなど、視覚だけでなく手を駆使してイメージ作りを行いました。

鶴見川流域フィールドトリップ

11月23日、鶴見川の源流から河口をたどるフィールドトリップを実施。鶴見川の源流は恵泉女学園大学にほど近い、多摩ニュータウンに隣接する森の中にあります。一日かけて源流から横浜市鶴見区の河口までをバスで移動しながら観察しました。
途中、鶴見川は暗渠になって見えなくなったり、再び川面が見えたりしながら多摩丘陵を下っていきます。都市を流れる河川は、水量が少なく流れが途切れてしまうことも多いのですが、鶴見川は下水処理水も流入させているため流量が多く、多くの生き物をはぐくみながら流れ下っていきます。

近年、ゲリラ豪雨や台風などの集中的な降雨で河川が氾濫することが多くなっています。洪水対策の機能がある恩廻公園調整池や日産スタジアムに隣接した多目的遊水地(鶴見川流域センター)を見学しました。

河口付近になると川幅も広くなり、工場や倉庫が立ち並ぶ湾岸地域になります。河口のミニ干潟や釣り客などでにぎわう鶴見川の川辺を散歩し、鶴見川の旅は終わりました。

恩田川
鶴見川の源流の一つである恩田川は、町田市内に源流を持ち、住宅街の中を流れる川にもかかわらず、豊かな湧き水によって支えられています。12月15日、「恩田川の会」の方たちが川の清掃や川の生き物調べをなさっている様子を高瀬橋付近で見学しました。川に投網を投げて魚を獲り、水槽に入れて観察します(観察した後は放流)。
水槽に入れた生き物調べをしていると、たちまち河岸を散歩していた近隣の人々が集まってきて、「この魚は昔からいたよ」「これは始めて見た」といった会話が弾みます。こうした交流によって会の活動が近隣の人々にも理解されていく様子が伺えました。

身近な川が、自然と社会の接点としての姿を見せてくれました。岸由二先生をはじめ、ご案内くださったすべての方に感謝いたします。

鶴見川フィールドトリップ報告書(PDF:1.0MB)

鶴見川源流最高度地点を示す標識

沖縄フィールドトリップ 現代社会学科

2014年06月26日
 ゼミ/授業名:教養基礎演習II(上村ゼミ)

大きなテーマは、沖縄を事例に、現代社会を「総合的」に見ることです。大学教育は一般的に専門教育と考えられますが、それは自分の関心のある分野や自分の好きな視点からのみ社会を切り取ることにもつながってしまいます。しかし、現代社会が抱える問題は、複雑な構造を持ち、多面的にものを考える視点がなければ、なかなかその本質にたどり着くことができません。

その点、秋学期のゼミでは、関心に沿って、学生「自然チーム」「歴史チーム」「文化チーム」に分け、さらにその中で関心のあるものについて、各自が発表を行い、議論をします。こうしたプロセスの中で、沖縄を「総合的」に考えてきた結果を現地で検証するのがこのフィールドトリップです。 第一日目は、県立博物館で、沖縄の自然、歴史、生活・文化を確認し、有名な「万国津梁之鐘」を見ることができます。さらに、首里城に移動し、琉球時代の視点に触れますが、ここでは王朝時代のスイーツにもトライします。もちろん、この日の移動は、モノレール(ゆいレール)や市バスです。

第二日目は、マイクロバスを借りて、朝から南部にある「平和祈念資料館」に向かい学芸員の平田さんに沖縄戦の概略を伺った後、施設の見学をします。まじめに取り組むとやや気分も暗くなってくるので、やや早めの昼食は「浜辺の茶屋」という隠れ家的レストランです。(最近、このレストランも観光ガイドに出るようになりました!残念!)その後、王朝最大の聖地で、世界遺産の一つでもある「セイファー御嶽」を訪問します。ここでバスの中で一休みしながら、バスは沖縄島中部へ移動します。もちろん、米軍基地を見学し、日米安全保障条約という問題を考えるためです。北谷町にある「安保の見える丘」から嘉手納基地を眺め、最近オスプレイの配備された普天間基地は、沖縄戦の激戦地の一つ嘉数高台から見下ろすことができます。

そして、三日目は、基本的に徒歩移動です。沖縄の外洋航路の中心である「トマリン」、マシュー・ペリーが上陸した碑がある外人墓地を通り、庶民の食卓を飾る魚市場「ゆいまち」を見学します。その後は、近くにある沖縄式の墓地を見ながら、泊大橋を渡り、日本の支配構造が見える「波之上宮」と戦争犠牲者の記録を残す「対馬丸記念館」にも足を延ばします。 もちろん、これだけではありません。ホテルは国際通りに近いので、夕方や早朝はこの通りの周辺でさらにいろいろなものを学ぶことができます。