庭に植えて7年目になるユズです。植えた次の年には実がなりましたが、その後、樹ばかり育って実がつきません。実がなるにはどうしたらよいでしょうか?
ユズによくあることです。ユズは深根性でチッ素の吸収がよく、光合成の養分も枝葉に使うので樹勢が強くよく繁ります。このままだと花がつかず、実もなりません。チッ素分の吸収を少なくするための根切りをし、チッ素肥料分を通常のミカン類の施肥量の半分にします。
コンパクトに仕立てるには、2月中~3月中に芯止めと根切りを同時にします。樹形は枝先を支柱に誘引し、開心させ、半月形状に仕立てます。立枝は剪定し、枝が四方に出るようにするとよいでしょう。
芯を止める(図1)
主観の太さと亜主枝の太さの割合は<2:1>が水分吸収と蒸散のバランスの値です。ぎりぎり<4:1>までは大丈夫でしょう。
根切り・断根(図2)
枝先の真下4カ所に直径20㎝、深さ30㎝の穴を掘り、そこにある根を切ります。その後、穴に土と堆肥<1:1>を混合して埋め戻すと効果があります。
施 肥
ユズの樹齢によって年間施肥量は異なります(表1)。有機質肥料(遅効性、土壌有機物の補給)と無機質肥料(速効性)の混用での例を示します(表2)。肥料を施す時期は、12月~1月に有機質肥料全量と無機質肥料の化成肥料は300gのうち、3月に200g、6月に100gを施します。
施し方は枝先の真下に幅20㎝、深さ20㎝の溝を円形に掘り、肥料を入れます。混合土(土と腐葉1:1)を埋め戻すと効果があります。庭で円形に溝が掘れない場合は穴を数カ所掘って施肥します。(図2)
露地植えユズ1本当たり年間成分施肥量(表1)
単位g
樹齢 | 3年生まで | 4~9年生まで | 10年生以上 |
---|---|---|---|
成分 | N P K | N P K | N P K |
ユズ | 40 50 50 | 100 150 100 | 175 250 250 |
(例)質問の7年生ユズの有機・無機質肥料混用の描く肥料の求め方
(例)N - P - K = 100 - 150 - 100
成分含有率(肥料袋に表示)
N P K | ||
有機質肥料 | 骨粉 | 3 20 10 |
油粕 | 5 2 1 | |
草木灰 | 0 0 25 | |
無機質肥料 | 化成肥料 | 10 10 10 |
(例) 骨粉N分 500g×0.03(成分含有率)=15g
各肥料の年間施肥量(表2)
骨粉 | 500g |
---|---|
油粕 | 1000g |
草木灰 | 240g |
化成肥料 | 300g |
年間成分施肥量(g)
N | P | K |
---|---|---|
15 | 100 | 0 |
50 | 20 | 10 |
0 | 0 | 60 |
30 | 30 | 30 |
95 | 150 | 100 |
ロウバイはその年に伸びた枝先に花芽をつけます。勢いよく伸びた枝や間延びした長い枝には花芽をつけません。ですから長く伸びた枝は付け根から20cm程残して切りつめます。剪定の時期は11月か花後の3月が適期です。日当たりを好みますので、日が当たるように樹形を気にしながら剪定すると一層良いでしょう。
花後12月中旬頃に伐採します。霜がおりない地域では来年5月に新しい芽が芽吹き、毎年咲くでしょう。伐採した枝2節位に切断して挿し穂として活用も出来ます。挿し穂として利用する場合は水で戻した水こけに巻きつけて、半日陰で保管、乾いたら霧吹き等で水を散布する。(カビが生えた場合は室温が高いことが原因です。一旦日に当てて、カラカラにしてから再度温度に気を付けながら生育してください。)暖かくなった3月に鉢に植え替え付け。地植えする時期は、ある程度育った4月に行なうと良いでしょう。
1m程育った頃から小まめに摘心を行なっていると上に伸びる力が段々と弱まります。9月に花芽が形成されますので、摘心は8月までとします。
ユズの実がつかなくなってしまいました。