保育士をめざす学生と先輩との交流のひととき
2024年04月01日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
今日から4月に入りました。今年は新入生を迎える入学式がなく、さみしい春ですが、多摩キャンパスの花々はいつもと変りなく美しく咲いて、春休みを終えてキャンパスに戻ってきた在学生たちを迎えてくれています。本ブログでは引き続き新年度の在学生たちの学びとそれを支える教職員の活動等をご報告させていただきますので、よろしくお願いいたします。
本日は先月のことになりますが、本学で「保育学」等を担当している丸橋亮子先生(発達心理学)のもとで、保育に関心をもつ学生たちが保育士試験に合格した先輩を囲んで語り合ったひとときについて、ご報告いたします。
本学は保育士養成校ではありませんが、カリキュラムに「保育学」や「子育て支援実践」等の科目を設け、学科を超えてすべての学生が履修できるようにしております。「聖書」「国際」「園芸」の学びを礎として平和に尽くす自立した女性の育成を「生涯就業力」の観点から進めている本学にとって、保育の学びは保育士・保育者としての活動に限らず、誰ひとりとして取り残さない地域共生社会の構築に欠かせない大切な要素を含んでいるとの考えからです。
丸橋先生は3月4日に本ブログでご報告した多摩市とNPO法人あい・ぽーとステーションとの協働で実施している「子育て支援員」講座でも熱心に学生指導にあたってくれています。
下記はその丸橋先生が春休み期間に行った学生たちとの交流についての報告です。
【保育士試験合格&就職活動体験談】を行いました
丸橋亮子(発達心理学)
「保育士試験勉強会」は、保育士資格に関心がある、子どもに関わる仕事に就きたい、という学生の勉強や交流の場です。国家資格である保育士の試験での合格率は約20%。今回は【保育士試験合格&就職活動体験談】として、その難関な試験に合格した寺田光里さん(社会園芸学科 4年生:本年3月卒業)に体験談をお話ししていただきました。1~3年生6名が参加し、交流のひとときをもちました。体験談は、保育士試験の概要に始まり、合格までの経緯、苦労した科目、使用した教材やお勧めの勉強法、試験対策、就職活動について・・等、具体的で様々な工夫や努力が伝わるものばかり!「ノートは作らずに大事なところをメモして見えるところに貼る」「休みの日は5時間くらい勉強した」「目からの情報が得意な人は目を、耳からの情報が得意な人は耳を使って勉強すると頭に入りやすい」、「過去問題だと覚えてしまうので問題集も解いて理解したか確かめる」「子育て支援員資格を活かして保育園でアルバイトをし、そこで発達障害の子どもの支援をしたいと思い、療育を行うところでもアルバイトをすることにした」「発達支援に関連する資格も自分で調べて取得した」などのお話に、参加者から「すごい・・」という声があがっていました。 学長の大日向先生もオンラインでご参加くださり、和やかな雰囲気の中ご質問くださったり、子どもと関わる仕事に限らず「おもしろがること」の大切さをメッセージでお話くださったり、学生にとって大きな励みとなりました。
以下、参加した学生のコメントの抜粋です。
- 保育士の仕事以外にも保育士資格が役に立つことがわかりました。また、勉強の方法や実際に合格した方の勉強スタイルなどを聞くことができて良かったです。(3年S.I)
- お忙しい中お時間をいただきありがとうございます。私は何をするかなど明確なことが決まっていなかったので今後の参考にさせていただきます!(2年N.S)
- 今回は貴重なお話をありがとうございました。子どもに関わる仕事が保育園や幼稚園だけでなく色々あることがわかり視野が広がりました。(2年C.M)
- 子ども関係の仕事に興味はあるけれど、どのような仕事があるのかまだよく分からない私にとって、とても勉強になりました。(2年M.T)
- 昔から子どもって面白いなって思っていたのがきっかけですが、保育園で働く以外にも子どもと関わる仕事があることがわかりました。子育て支援員を早めに取りたいです。(1年N.H)
今年度保育士試験に合格した寺田さんも、昨年は先輩の合格体験談を聞く側でした。同じ目標をもつ学生同士が繋がり、成長していく姿は感慨深いものがあります。これからも子どもたちと関わる道を目指す皆さんをサポートしていきます!
なお丸橋先生は、今年5月の保育学会にて、保育士養成校ではない大学で学生たちが保育に関心をもち視野を拡げる意味とその効果について、その一端についても発表予定とのことです。