ケアリング~サンティアゴ巡礼道プログラム参加学生からの報告~

2020年02月25日

2月10日に始まったスペイン・サンティアゴ巡礼道プログラム。
ほぼ10日間が経過しました。
5名の本学の学生たちは、毎日、このキリスト教の巡礼の道をひたすら歩き続け、約800キロの道のりを踏破することになります。

サンティアゴ巡礼道シリーズ第6弾は、英語コミュニケーション学科2年の後藤茉里さんからの報告となります。
後藤さんは巡礼道を歩くなかで何を感じ考えたのでしょうか?

ケアリング

2月14日
英語コミュニケーション学科2年 後藤茉里

巡礼道を歩きはじめた1日目、私は脱水症状になった。この日は約25kmの険しい坂道、山道続き。2リットルの水を持っていったが、日中、ずっと日が照っていたこともあり、あっという間になくなってしまった。

今まで日本で暮らすなかで、脱水症状を起こしたことはなかった。それは、風邪や熱を出したときとは違う感覚。歩き続けてバキバキの身体と、フラフラと朦朧とした意識の中、自分の身体がコントロールできない不安と、チームのみんなに迷惑や心配をかけたくないという想いで一杯の夜だった。

そんな中、みんなからケアしてもらい、翌日には回復することができた。私は、脱水症状になったことで物理的にいかに人間にとって水と塩分を取ることが生きる上で必要か実感できた。

「人間と地球(海水)はほぼ同じミネラル濃度」

そんなことをチームの一人が言った。

その言葉で不思議と脱水症状を起こした時の自分(人間)と今の地球が重なったように感じた。

気候変動に対する訴えをテーマに、歩みを進める私たちのサンティアゴ巡礼プロジェクトは、地球にケアしている行為なのだろうか?

ケアする必要性、ケアする対象、地球のことを、もう一度感じることができた、初日の一歩だった。

サンティアゴ巡礼道プロジェクトは、多様なメンバーが参加しているチームだ。その中で、地球と自分へのケアと同じように、チームと、メンバーひとりひとりに対するケアの必要性も日々身に染みて感じる。

また明日から、一歩一歩を歩むごとに、地球、他者、自分に対するケアリングの心得を創っていきたい。

サンティアゴ巡礼道プログラムについては学長の部屋でも紹介しております

東京新聞に今回のサンティアゴ巡礼道プログラムの記事が掲載されました。

引率者の桃井和馬先生による過去の巡礼道体験記が昨年12月にNHKで放映されました。
こころの時代~宗教・人生~「戦場から祈りへ」

本学は海外プログラムが盛んで、「国際性」の分野で3年連続 首都圏女子大1位の評価をいただいております。

本学はキリスト教主義の大学として礼拝やチャペルコンサートなど多彩な活動を行っています。

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